長崎港を見下ろすグラバー園で歴史の舞台にふれる旅

グラバー園

昭和49年(1974年)の開園より、国指定重要文化財の旧グラバー住宅・旧リンガー住宅・旧オルト住宅を核に、市内に点在していた6つの明治期の洋館を移築復元。現在は9つの外国人貿易商の旧邸宅を公開している「グラバー園」。長崎港を見下ろす南山手の丘にあり、長崎ロマンに浸れる名所のひとつです。四季の草花も楽しめる歴史舞台の地は、幕末から近代へと長崎の移り変わりを映し優雅な佇まいで出迎えてくれます。

< 目次 >

  1. 日本最古の木造洋風建築で世界遺産でもある旧グラバー住宅
  2. 重厚感ある木骨石造による建築スタイルの旧リンガー住宅
  3. 大浦天主堂を手掛けた日本人建築家による旧オルト住宅
  4. 園内から愛でる絶景と憩いのひととき
  5. 隠れた園内のお楽しみスポットも見どころのひとつ

日本最古の木造洋風建築で世界遺産でもある旧グラバー住宅

旧グラバー住宅
旧グラバー住宅

スコットランド生まれの貿易商、トーマス・ブレーク・グラバーが文久3年(1863年)に建造した旧グラバー住宅。現存する日本最古の木造洋風建築で、平成27年(2015年)7月には世界文化遺産に認定されています。上空から見るとクローバーの形をしていて、外観は日本瓦や土壁を使っていますが、室内は典型的な西洋風なのが特徴です。

旧グラバー住宅・大食堂(再現)
旧グラバー住宅・大食堂(再現)

グラバー住宅は貿易会社「グラバー商会」の本拠地だったため、多くの来客で賑わっていたといいます。大食堂のテーブルには豪華な西洋料理が並べられ、当時の雰囲気を再現しています。台所付近の天井には明治中期以降に造られた屋根裏部屋があり、見学も可能です。

重厚感ある木骨石造による建築スタイルの旧リンガー住宅

旧リンガー住宅
旧リンガー住宅

慶応3年(1867年)頃に建てられた、三方をベランダで囲んだ南欧風バンガロー形式の建物。グラバー商会勤務を経て、リンガー商会を設立したフレデリック・リンガーの邸宅です。日本では珍しい木材と石材を調和させた、重厚感ある木骨石造による建築スタイルを楽しむことができます。国指定重要文化財にもなっています。

旧リンガー住宅・リビング
旧リンガー住宅・リビング

貿易からホテル業に至るまで様々な事業を手掛けてきたリンガーの調度品は、御洒落で洗練されたものばかり。オルゴールやオルガンといった、芸術を愛でる目も持っていたようで、家族との団らんを大切にしていた形跡に溢れています。室内には実際に聴いていたオルゴールが視聴できる無料コーナーも。

大浦天主堂を手掛けた日本人建築家による旧オルト住宅

旧オルト住宅
旧オルト住宅

イギリスの貿易商人として来日したウィリアム・オルトの住宅。慶応元年(1865年)頃に、大浦天主堂や旧グラバー住宅を手掛けた小山秀之進が施工。ベランダにはタスカン様式の列柱が並び、回廊状の空間を作り出しています。かつてこのベランダでは、イギリス領事館のパーティーが開催されたというのも頷ける優美さです。

旧オルト住宅・応接室
旧オルト住宅・応接室

緑茶の貿易で財を築いたオルトの邸宅は、調度品ひとつひとつも豪華絢爛。空間ごとに厳選した家具を選んでいるので、すっきりと整頓されています。また、この住宅はオルトが大阪に移り住んだ後はリンガー一家が暮らしていた時期があり、展示品の一部はリンガー家のものもあります。この住宅も国指定重要文化財です。

園内から愛でる絶景と憩いのひととき

グラバー園からの眺望
グラバー園からの眺望

園内は長崎特有の地形のため、エスカレーター、動く歩道を設置。眼下に広がる長崎港や世界新三大夜景に認定された稲佐山の景観も見応え充分。正面に見える三菱長崎造船所も世界遺産のひとつ。明治42年(1909年)に設置された、ジャイアント・カンチレバークレーンが現役で稼働する姿は圧巻です。

グラバーカフェ
グラバーカフェ

小休憩するならグラバーカフェがおすすめ。花や緑が豊かな園内で風を感じながらの一服は、心にも清涼感をもたらしてくれます。室内休憩をするならその隣にある旧自由亭。明治11年(1878年)に諏訪神社下へ建てられた西洋料理店を移築したもので、当時は貴賓や地元高官の社交場として賑わったとされています。

隠れた園内のお楽しみスポットも見どころのひとつ

ハートストーン
ハートストーン

見つけて踏むと恋の願いが成就するといつしか話題になっているのが石畳2か所にあるハートストーン。ふれると幸運が訪れるとも言われ、この日もカップルや女友達同士で訪れた人達に大人気。園内の庭いっぱいに敷き詰められている敷石に紛れているので、遊び心で探してみては。

フリーメイソン・ロッジ(集会所)の門
フリーメイソン・ロッジ(集会所)の門

旧リンガー住宅の真横に建っているのが、フリーメイソン・ロッジ(集会所)の門柱。フリーメイソンとは中世イギリスで数々の大聖堂を建設した石工が組織した友愛団体。この門柱は長崎で熱心なイギリス人会員が自社の門に建てたもので、のちにグラバー園へ移築されたそうです。

取材・撮影・文:井田 久恵
取材時期:2018年9月

※このページは株式会社たびゲーターが運営する旅行情報サイト「トラベルバリュー」に公開されている、2018年11月末時点の情報を掲載しています。
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