映画の舞台にもなった世界遺産!イタリアの古代都市ポンペイの見どころ

南イタリアの古代ローマ都市遺跡「ポンペイ」。歴史的にも非常に価値のある場所で、「ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡地域」として世界文化遺産に登録されていて、遺跡の修復・保護活動にも力が入れられている場所です。
また、この地を舞台にした映画が公開されたり、最近にも「ポンペイの壁画展」が行われたりと、その人気と知名度は世界的に高いことがうかがえます。
ポンペイの街が造られたのは紀元前6世紀のこと。当時のポンペイには1~2万人もの人々が暮らし、地中海貿易が盛んでとても活気ある港町でした。また、温暖な気候はブドウ栽培とワイン醸造にも最適で、ポンペイの経済を担う産業のひとつだったそう。地の利に恵まれて豊かな生活を送るさなかの西暦79年8月24日、ヴェスビオ山が大噴火を起こし、一夜にしてポンペイの街を飲み込みます。火山灰に埋もれた都市は時間の経過とともに忘れ去られ、18世紀に発掘調査が始まるまで、歴史から姿を消していました。

高度な文明都市だったポンペイ

ポンペイ遺跡

ポンペイの見どころは、2000年前とは思えないほど発展していたことがうかがえる遺構です。街中を走る石畳の道路には、横断歩道や馬車用の轍(わだち)が見られ、遺跡の中を歩いていると、水道の蛇口もよく目にします。また、パン屋や居酒屋、劇場や浴場の遺構からは商業が栄えていたこと、娯楽施設も充実していたことがわかります。今の私たちと同じように、当時のポンペイの人々も、快適で楽しい生活を送るための工夫を重ねてきたのでしょう。そんなことにも思いを馳せながら、この広大で美しい遺跡の中を歩いてみたいですね。

■ポンペイ
住所
80045 Pompei NA 
営業時間
4~10月/8:30~19:30(入場18:00まで)
11~3月/8:30~17:30(入場15:30まで)
定休日
1月1日、5月1日、12月25日
電話番号
+39 081 8575 347

守護神ヴィーナスの有名な壁画「貝のヴィーナスの家」

貝のヴィーナスの家
Photo credit: Andy Hay on Visual hunt / CC BY

愛の女神「ヴィーナス」が貝の中に横になっている壁画があることから、「貝のヴィーナスの家」と名付けられた場所です。ちなみにヴィーナスはポンペイの守護神だったそうです。2000年前に描かれ、さらにとてつもなく長い期間灰に埋もれていたにもかかわらず保存状態が素晴らしく、驚かされます。遺跡内を見て回ってると、大小、そして様々なシチュエーションの壁画やモザイクが残っているので、それらを見つけながら観光してみても楽しいと思いますよ。よく知られている、「悲劇詩人の家」では、玄関を入るとすぐ「猛犬注意」と描かれた大きなモザイクを目にすることができます。なぜそんなデザインなのか少し不思議ですが、他の場所でも見つかっていたことから流行っていたのではないかと言われているようです。
ポンペイに来て必ず見ておきたいのが、逃げ遅れた人々の石膏。小さな子供を抱えた母親や、苦しみもがいたであろう様子が伝わってくるものなど様々な人の形を写しています。

秘密の儀式が執り行われた場所「秘儀荘」

ポンペイの赤・秘儀荘

「ポンペイの赤」と呼ばれる、壁三面に描かれた赤い背景の壁画が見ごたえのあるスポット。この建物内の居住部分に残る「秘儀の間」に由来して「秘儀荘」と呼ばれるようになりました。この壁画は「デュオニソス信仰」の秘密の儀式のシーンが描かれたもので、その儀式に参加できたのは限られた一部の信者のみだったそう。非常に立派で保存状態の良いフレスコ画は見逃せませんよ。
また、同じ建物内の他の部屋ではワイン醸造をしていた跡があり、そこには当時の圧搾機を再現したものが展示されています。

ポンペイ観光のポイントとアクセス

ポンペイ遺跡

ポンペイは広大な敷地を持つ遺跡なので、あらかじめ見たい場所をチェックしておくことをお勧めします。いくつかポイントを押さえたら効率よくまわれるルートも考えやすくなりますし、見逃した!なんてことにもならずに済みます。夏場に訪れる際に注意したいのが、遺跡内には日陰があまりないということです。飲み物、帽子、日焼け止めなどの準備を忘れないでくださいね。また、石畳の遺跡内は歩きやすいとは言えず、濡れるととても滑りやすくなるので、歩きやすい靴を履いて行きましょう。
ポンペイへのアクセスは、ナポリ中央駅から直結している地下鉄駅を利用してヴェスビオ周遊鉄道に乗り、ポンペイ・スカーヴィ駅で下車するのが最も一般的です。所要時間は約30分、ポンペイ・スカーヴィ駅に着いたらすぐ近くの「マリーナ門」へ向かってください。
高度な文明を持った街が一夜にして滅びるというポンペイの悲劇の物語。世界中の人々を引きつけるその魅力をぜひ、目の当たりにしてください。

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