スペイン・コルドバで出会える建築美。世界遺産「メスキータ」に行ってみよう。
スペインといえばマドリッドやバルセロナが思い浮かびますが、実は他にも魅力的な都市がたくさんあります。中でも人気が高いのがスペイン南部のアンダルシア地方にある「コルドバ」です。この記事では、そのコルドバを代表する世界遺産「メスキータ」についてご紹介します。
目次
コルドバの世界遺産「メスキータ」って、どんな場所?
スペインの南部を代表する観光都市「コルドバ(Córdoba)」は、イスラム文化を感じさせる建築物が数多くあり、スペインの中でもひときわ異彩を放つ歴史的な街として知られています。そんなコルドバを代表する世界遺産こそがスペイン語で“モスク”を意味する「メスキータ(Mezquita)」です。
このメスキータの工事が始まったのは西暦786年頃のこと。この頃コルドバはイスラム王朝の後ウマイヤ朝によって支配され始めたばかりで、当時の最高指導者アブデラマン一世によって造られました。その後も増築を重ねて世界最大級のモスクとなったメスキータですが、13世紀にキリスト教支配下となってからは、今までのイスラム様式のモスクにキリスト様式の建築デザインが混合していくようになったそうです。
世界遺産「メスキータ」のみどころ
そんなイスラム様式とキリスト様式が混じり合った美しいメスキータは見どころがいっぱい。中でも絶対におさえておきたい見どころを3つピックアップします。
紅白のアーチが美しい「円柱の森」
メスキータの中で最も有名な場所として知られるのが、赤と白のアーチがどこまでも広がる幻想的な空間「円柱の森」です。イスラム様式ならではの建築美を感じさせるこの2段構造のアーチは現在850本ほどですが、最盛期は1,000本もあったといわれています。緻密なデザインで構成された空間に、思わず感動してしまうはず。
スラム教徒のための祈りの場「ミフラーブ」
イスラム教徒の祈りの場「ミフラーブ」は、メッカの方向に向けて祭壇が立てられています。祈りの空間は神聖な場所として扱われており、壁にはイスラム教の聖典コーランの一部が記されています。また、天井部分には美しい幾何学模様の装飾が施されているのでそちらにも注目してみてください。
キリスト教徒によって造られた「マヨール礼拝堂」
キリスト教徒によって造られた「マヨール礼拝堂」は、上記のミフラーブと向かい合う形で造られた大聖堂内にあります。この大聖堂は完成まで250年を費やしたため、同じ空間の中にルネッサンス様式やゴシック様式など、同じキリスト建築でも異なるデザインが混合しているのが特徴です。礼拝堂の天井はメスキータよりも高く、ミフラーブ同様美しい装飾が施されています。
メスキータのあるコルドバへの行き方は?
マドリッドからはスペイン高速鉄道AVEで約1時間45分で、本数も1時間に1本以上あります。チケットは現地の窓口や公式サイトで購入できますが、予約するなら日本語・円に対応しているレイルヨーロッパのウェブサイトが便利ですよ。
- 住所
- Calle del Cardenal Herrero, 1, 14003 Cordoba
- 時間
- 月~土曜日/10:00~19:00(11~2月は18:00まで)
日・祝日/08:30~11:30、15:00~19:00(11~2月は18:00まで)
詳細はウェブページなどでご確認の上、お出かけください。
- 休日
- なし
- 入場料
- 大人/10ユーロ、子供(10~14歳)/5ユーロ、10歳未満/無料
メスキータの他にもユダヤ人街やローマ橋など美しい観光スポットがたくさんあるコルドバ。日帰り観光はもちろん、宿泊してじっくり巡ってもいい思い出ができそうですね。
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