千葉県の絶景スポット鋸山!地獄のぞきを体験するおすすめ観光ルート

南房総の絶景スポット鋸山へ行こう!

千葉県安房郡鋸南町と富津市の境に位置する鋸山(のこぎりやま)。古くから良質な石材・房州石の産地として知られるこの場所は、露出した岩肌や稜線が鋸の歯のように見えることから「鋸山」と呼ばれています。関東では指折りの登山スポットですが、ロープウェーを利用することで、気軽に山頂からの景色や「地獄のぞき」などを含む日本寺をめぐりを楽しむことができると、日帰りのお出かけスポットとしても人気です。 今回編集部が取材したルートの所要時間はおよそ約5時間。鋸山の見どころはしっかり抑えながらも、日帰り観光におすすめのルートです。鋸山にお出かけの際に参考にしてください!

「鋸山ロープウェー」で鋸山の山頂駅へ!

鋸山ロープウェーで山頂へ
鋸山ロープウェーで山頂へ

まずは鋸山ロープウェーの山麓駅から、鋸山山頂を目指します。2012年に開業50周年を記念して導入されたゴンドラはまだ新しく、千葉県花の「菜の花」をイメージした黄色、鋸山ロープウェーのある「富津市金谷の夕日」イメージした赤の2台のゴンドラが運行しています!

ロープウェーからの景色は最高!
ロープウェーからの景色は最高!

かつては日本一だったという、最大28度を超える急勾配!大きなガラスの窓からは東京湾が広がり、三浦半島を望みます。ロープウェーの速度は約秒速5mで、山麓駅から山頂駅までの所要時間は片道約4分です。 繁忙期はロープウェーも混雑するそうなので、景色をじっくり楽しみたいのであれば、平日に訪れるなどの工夫をしたほうがいいかもしれません。

山頂駅の屋上「山頂展望台」からの景色
山頂駅の屋上「山頂駅展望台」からの景色

ロープウェーの山頂駅には石切資料コーナーや売店、食堂があります。飲み物などの補給はここでしておきましょう。売店には竹炭×バニラの真っ黒な名物アイス「地獄アイス」が売っています!せっかくだから食べたいですが、食べた後は口が真っ黒に!デートなどで訪れる場合には、食後に必ず鏡でチェックしましょう! また、駅の屋上は展望台になっていて、山頂に着いて早速の絶景ポイントです。展望台にはた房州石でできたポスト「シャロン・ポストーン」(名前!笑)があり、ここから手紙を出すこともできます。

鋸山ロープウェー
住所
〒299-1861 千葉県富津市金谷4052-1
料金
大人片道 500円 / 往復 930円 小人片道 250円 / 往復 450円 (団体25名以上 一般1割引、学生2割引)
営業時間
通常 9:00~17:00 (2月16日~11月15日) 冬季 9:00~16:00 (11月16日~2月15日)

「日本寺」境内へ。まずは百尺観音を目指そう

日本寺・西口管理所から境内へ
日本寺・西口管理所から境内へ

山頂駅展望台から少し歩くと、日本寺の西口管理所が見えてきます。日本寺は約1,300年前に開かれた関東最古の勅願所で、鋸山の南側斜面10万坪余りを境内としています。百尺観音や地獄のぞき、日本一の大仏もその広い境内の中にあります。ここから、いよいよ鋸山・日本寺めぐりのスタートです。

鋸山日本寺。まるで遺跡?映画のようなロケーション
まるで遺跡?映画のようなロケーション

西口管理所から百尺観音までは徒歩でおよそ5分。まるで遺跡のような雰囲気の道を進みます。石壁は挟まれた山道は迫力があって、鋸山ハイキングの中でもとても印象的なスポットです。

石を切り出して彫られている百尺観音
石を切り出して彫られている百尺観音

その通りを抜けると、石を切り出した壁面に彫られた磨崖仏「百尺観音」が姿を見せます。文字通り高さ100尺(約30m!)ある観音菩薩像は、交通の安全を守るご本尊として、6年もの歳月を費やして彫られ、昭和41年に完成したそうです。

北口管理所から外に出るとラピュタの壁
北口管理所から外に出るとラピュタの壁

百尺観音の側には日本寺・北口管理所があります。北口管理所からチケットの半券を見せて外に出て、片道5分弱歩くと「ラピュタの壁」に行くことができます。垂直に切り出されたラピュタの壁のスケールは圧巻。こんな場所の石、どうやって切り出したのか。。本当にすごいですね!

絶景!これが話題の鋸山の「地獄のぞき」!

インスタ映えすると人気の地獄のぞき!
インスタ映えすると人気の地獄のぞき!

そして百尺観音からおよそ7分で「地獄のぞき」のある瑠璃光展望台に到着です!採石場跡に突き出した、落差100mの断崖は圧巻!写真映えも抜群なので、写真のように地獄のぞきそのものを横から撮影する人も多いです。

広がる絶景は、絶対に見てほしい!
広がる絶景は、絶対に見てほしい!

ゴリゴリした岩場を登り、手すりを辿りながら先端へ行くと、スリル満点の地獄のぞきを体験できます。眼下に金谷港、広がる景色はまさに絶景です!動画では40秒過ぎから紹介しているので、ぜひ見てみてください!

「東海千五百羅漢道」を抜けて大仏広場へ!

21年間の月日をかけて刻まれた石仏郡「千五百羅漢」
21年間の月日をかけて刻まれた石仏郡「千五百羅漢」

瑠璃光展望台・地獄のぞきのあとは、「日本一」と言われる大仏を見るために、「東海千五百羅漢道」を抜けて大仏広場を目指します。 鋸山山頂と日本寺大仏を結ぶ東海千五百羅漢道は、名工・大野甚五郎英令が門弟27人とともに21年間をかけて刻んだ石仏郡です。明治時代に起こった仏教破壊運動で頭を壊され、「羅漢様お首つなぎ」事業によって多くは復元されているものの、頭部がない石仏もあり「首なし羅漢」とも呼ばれます。

千五百羅漢のひとつ二天門(通天関)
千五百羅漢のひとつ二天門(通天関)

東海千五百羅漢道には世界一、1553体もの石仏が並びます。二天門(通天関)と呼ばれる岩のトンネルなど、様々な変化があり、大仏広場までの道中を飽きさせません。

不動滝の水の音に癒やされます
不動滝の水の音に癒やされます

千五百羅漢には不動滝という小さな滝もあります。木漏れ日の中、滝の音が聴こえるととても爽やかな気持ちになります。この不動滝を通るルートが、山頂と大仏を結ぶ最短ルートのようでしたので、往路は大仏広場から不動滝を目指し、そのまま西口管理所へ向かうのがおすすめです。

大仏前参道には紫陽花が咲いていました
大仏前参道には紫陽花が咲いていました

東海千五百羅漢道をおよそ20分歩くと大仏前参道に出ます。撮影を行なった7月は大仏前参道側の竹林が青々しく、キレイな紫陽花が咲いていました。目標にしていたゴール(大仏)もあとひと息です!

日本一の大きさを誇る鋸山・日本寺の「大仏」!

鋸山・日本寺の大仏「薬師瑠璃光如来」
鋸山・日本寺の大仏「薬師瑠璃光如来」

大仏前参道を抜け、大仏広場に入ると日本一の大仏が目の前に!この大きな大仏は「薬師瑠璃光如来」と言われ、総高31.5mもあり、「座像の石仏」としては、日本一の大きさの磨崖仏です。この大仏も東海千五百羅漢と同様、大野甚五郎英令が27人の門徒と3年を費やして彫刻したもので、風化によって崩壊しましたが、昭和44年に復元されました。

近くで見るとこんなに大きい!
近くで見るとこんなに大きい!

近くまで行くと本当に大きい!あの有名な奈良の大仏(18.18m)や鎌倉の大仏(13.35m)よりも全然大きい日本寺の大仏。世界平和の象徴でもあり、瑠璃光をもって衆生の病苦を救う仏様なんです。こんなに大きいと頼りになりそうですね!

大仏広場にある「お願い地蔵尊」
大仏広場にある「お願い地蔵尊」

大仏様の側には「鋸山・お願い地蔵尊」。売店で売っている小さなお地蔵様に名前を書いて奉納すると、お願い事を聞いてくれるそうですよ。

鋸山 日本寺
住所
〒299-2100 千葉県安房郡鋸南町元名184
拝観料
大人600円 / 小人400円 ※団体・学生団体料金あり
拝観時間
8:00~17:00

鋸山ハイキングの後は南房総のグルメを味わいたい!

レストラン&マーケットプレイス「ザ・フィッシュ」
レストラン&マーケットプレイス「ザ・フィッシュ」のご飯

日本一の大仏を見たら、鋸山ロープウェーで下山。そろそろお腹もペコペコですね。鋸山ロープウェー山麓駅のある富津市金谷は、金谷漁港があることから海鮮料理が人気。金谷と言えば!と言われる「アジフライ」は絶対に食べておきたいですね。 編集部は東京湾フェリー金谷港のりばのすぐ近くにあるオーシャンビューのレストラン「ザ・フィッシュ」へ。海鮮丼や地魚漬け丼、本日の生まぐろ丼、海の宝石ウニいくら丼とアジフライを美味しくいただきました!

千葉県・鋸山観光のお土産は?

お土産市場ハマーズにはお土産たくさん!
お土産市場ハマーズにはお土産たくさん!

ザ・フィッシュに併設されているハマーズは房総一、約4,000種類の品揃えを誇るお土産市場。落花生の産地・八街から直送のから付き落花生や千葉県の県花の「菜の花」のお漬物から、南房総の名産びわのゼリーなどが並んでいます。

the Fish「ザ・フィッシュ」
住所
〒299-1861 千葉県富津市金谷2288
電話番号
0439-69-2161
営業時間
ショッピングエリア 9:30~18:00(年中無休) レストラン「ザ・フィッシュ」 11:00~17:30 (年中無休)

電車・車?フェリー?千葉県・鋸山へのアクセス

電車・車で高速バスのアクセス

JR内房線 浜金谷駅
JR内房線の浜金谷駅

電車でのアクセスの場合、JR内房線「浜金谷」駅で下車となります。千葉駅から浜金谷駅までは普通列車で約80分。浜金谷駅から鋸山ロープウェーの山麓駅までは、国道127号線を館山方向へ徒歩8分程度です。表参道から登りたい場合には「保田」駅から遊歩道になります。 車でのアクセスの場合は、館山自動車道・富津金谷ICから車で約10分です。東京駅から高速バスを使う人も多いようで、その場合は京成バスで木更津までおよそ1時間。木更津駅から浜金谷駅まで電車で約40分です。

横浜方面からは、東京湾フェリーでのアクセスがおすすめ!

東京湾フェリー 金谷港にて
東京湾フェリー 金谷港にて

編集部のおすすめは、久里浜港から金谷港まで東京湾を横断する東京湾フェリーでのアクセス!約40分の船旅は、それ自体が観光としてとても楽しいですよ!久里浜港のフェリーのりばまでは、久里浜駅や京急久里浜駅から、バス・タクシーを使う必要がありますが、それを差し引いてもおすすめしたいです!金谷港のりばから鋸山ロープウェー山麓駅までは徒歩15分程度なので、フェリーを降りたら鋸山は目の前です!

風が気持ちいいクルージング
風が気持ちいいクルージング

船のデッキは風が心地よく、「船旅サイコー!」です。天気の良い日の帰りには、サンセットクルーズが楽しめるかもしれませんよ!

千葉県屈指の絶景スポット「鋸山」に行こう!

鋸山散策
鋸山散策

鋸山散策は本当に絶景の連続!その壮大なスケールに、行けばきっと驚かされるはずです!まだ行ったことのない人は、ぜひ行ってみてください!ちなみにInstagramで鋸山を検索してみると・・・1,200件を超える「#鋸山なめてましたごめんなさい」のハッシュタグ!登山やハイキングが思ったよりもハードっていうこと?絶景が想像よりも素晴らしいっていうこと?夏の暑さのこと?笑。ごめんなさいとならないように、しっかり準備をしていきましょう!

千葉県・鋸山観光のハイライトを動画で見よう!

動画・モデル撮影:BUD International

撮影協力:千葉県富津市、千葉県鋸南町、鋸山 日本寺、東京湾フェリー株式会社、鋸山ロープウェー株式会社、ザ・フィッシュ

※情報は記事公開日時点のものになります。