大分県杵築の「サンドイッチ型城下町」ってどういうもの? 石畳の街並みを散策しよう!
大分県を代表する観光地で別府と大分空港の中間に位置する杵築(きつき)市は、600年もの歴史を持つ杵築城があり、武家屋敷や石畳の坂道が残る城下町らしい街並みが広がる風情あるスポットです。その特異な地形から「サンドイッチ型城下町」とも呼ばれていますよ。
杵築の中心「杵築城」
「杵築城」は1394年の築城以来、この地にある城です。北は高山川に、東は守江湾に囲まれる高台に建てられた天然の要塞で、かつて島津軍の猛攻撃に2カ月も耐えたことから、別名「勝山城」とも呼ばれています。
当初は築城した藩主の名前である「木付(きつき)」と命名されましたが、幕府朱印状に誤って「杵築」と記されてしまい、以来現在の名前となりました。
- 住所
- 大分県杵築市杵築16-1
- 電話番号
- 0978-62-4532
坂道が織りなす「サンドイッチ型城下町」
歴史ある杵築城の城下町は、日本で唯一の「サンドイッチ型城下町」と呼ばれています。商家の集まる谷町通りを挟み、その南北の高台に武士たちが暮らしていました。そんなV字のような地形がサンドイッチのように見えることから、このように呼ばれています。
茅葺屋根の武家屋敷や石畳の坂道、土壁、石垣などまるで江戸時代にタイムスリップしたかのような風景で、どこを切り取っても絵になります。
北台の「酢屋の坂」
中でも北台の「酢屋の坂」は坂の下で酢屋の商売を繁盛させたことでその名がついた坂道です。
北台の上のエリアは上級武士の屋敷があるエリアになっているだけあり、坂道が塀で囲まれていて、格調高い雰囲気がただよいます。サンドイッチ城下町の雰囲気を感じられる、杵築を代表する景色です。
南台の「塩屋の坂」
南台の「塩屋の坂」も、酢屋の坂同様に、坂の下で塩屋(酒屋)があったことがその名の由来です。江戸時代の町人たちの暮らしやこの町の様子を偲ばせます。
谷の両側が石畳の坂道になっている様子はフォトジェニックですよ。
お屋敷が並ぶ北台の武家屋敷通り
上級武士たちの屋敷跡が並ぶ北台武家屋敷通りも見逃せません。
見事な茅葺屋根や美しい回遊式庭園が見られる大原邸などの、格式の高い邸宅が並びます。江戸時代の武士の暮らしぶりを体感してみてはいかがでしょうか?
- 住所
- 大分県杵築市杵築207
- 電話番号
- 0978-63-0001
着物を着て石畳の街並みを散策しよう
杵築観光協会が掲げる観光テーマの一つが“和服の似合う町”です。
杵築のお店「レンタルきもの和楽庵」では300着にも及ぶ着物を揃え、レンタルおよび着付けを行っており、気軽に着物を着て街の散策できます。着物姿で街を散策すると、公共観光文化施設の入館料が無料になったり、市内店舗で食事割引や粗品進呈などのサービスを受けられたりと、街全体が着物での散策をバックアップしています。あでやかな着物に身を包み江戸情趣溢れる城下町で写真撮影なんて素敵ですよね。
- 住所
- 大分県杵築市杵築372-4
- 電話番号
- 0978-63-1210
杵築へのアクセス
大分空港から杵築城下町へは車で約25分です。
公共交通機関で行く場合は、大分空港からの路線バスで約30分のところにある杵築バスターミナルで下車してください。
別府、もしくは福岡方面から電車でアクセスする際はJR杵築駅が最寄り駅となりますが、駅から杵築城下町までは車で10分ほどかかりますので、バスまたはタクシーでの移動がおすすめです。JR杵築駅から杵築バスターミナルまでは路線バスやタクシーで約10分です。
大分空港から近いうえ、別府に向かう途中にあることから、立ち寄るにはもってこいの杵築。ここでしか見られない“サンドイッチ型城下町”は歴史好きならずとも旅情をかきたてられる景色が楽しめます。九州の旅を考えている方はぜひ行き先のひとつに加えてみてくださいね。
この記事は2018年8月23日に公開されたものを編集したものです。
※情報は記事公開日時点のものになります。