自然と歴史に彩られた癒しの島。五島列島・福江島のおすすめ観光スポット!
九州の最西端、長崎県・五島列島の「福江島」へ
長崎県の西方100kmに浮かぶ140あまりの島々からなる五島列島。16世紀半ばにキリスト教が布教された地で、キリシタン文化を感じさせる観光地が多く残ります。 今回取材した「福江島」は五島列島最大の島。コバルトブルーの海や美しい流線形を描く火山などの豊かな自然に恵まれ、歴史ある教会群や断崖に建てられた白亜の灯台などの見どころが盛りだくさんの島。 温かい地元の方々にもご協力いただいた4日間。すっかり福江島のファンになった編集部が、おすすめの観光スポットと五島グルメをご紹介します!
目次
- 江戸時代の姿を残す「武家屋敷通り」
- 満天の星空を鑑賞できる「宮原展望所」
- 五島・福江島のシンボル「鬼岳」
- 黒い岩肌が続く海岸線「鐙瀬溶岩海岸」
- 真っ白な砂浜と青い海「大浜海岸」
- 五島を代表する教会「堂崎天主堂」
- 戸岐湾漁港で「筏(いかだ)釣り体験」
- 日本一美しいとも言われる「高浜海水浴場」
- 高浜と共に五島を代表する「頓泊海水浴場」
- 日本で最初の霊泉地「井持浦教会とルルド」
- 自然のエネルギーを感じる「玉之浦のアコウ」
- 断崖に建つ白亜の灯台「大瀬崎灯台」
- 自然の恵みがいっぱいの五島グルメ
- 五島市・福江島に「移住」した岡本さん
- 癒しの島「五島」へ訪れてみませんか?
- 五島市観光物産課様よりコメントをいただきました
- 福江島観光のハイライトを動画で見よう
- 長崎県のホテルを予約する
江戸時代の姿を残す「武家屋敷通り」
福江島に到着後、ホテルに荷物を置いて向かったのは、福江の市街地、福江(石田)城址の近くにある武家屋敷通り。江戸時代に建てられた武家屋敷がその姿を残しています。 風情ある通りの両側に続く石垣の上には、外敵の侵入を防ぐとともに、合戦の際に敵に投げつけるつぶての役割をしていた「こぼれ石」といわれる丸い石が積み重ねられています。
通りには「福江武家屋敷通りふるさと館」があり、五島家庭園と同じ様式の林泉式庭園を眺めることができます。城下町の模型や写真パネルなどが展示されているので、福江島を知るための足がかりに、まず訪れてみるのはいかがでしょうか。
- 電話番号
- 0959-72-2083
- 入館料
- 無料
- 営業時間
- 8:30~17:00(7月~8月は8:30~18:00)
- 定休日
- 毎週月曜日(7月~10月は無休) 12月29日~1月3日
満天の星空を鑑賞できる「宮原展望所」
夕景の綺麗な鬼岳を少し見て、夕食の後には星空を見に行くことに。鬼岳にも天文台があるんですが、地元の方におすすめされたのが「宮原展望所」。昼間には漁師さんたちが波を見る場所だそうですが、夜になると本当に綺麗な満天の星空!目が慣れるまでは真っ暗ですが、慣れてくると、どんどん星が見えてきます。車で行くことになると思いますが、道中は暗いので十分気をつけてくださいね。
五島・福江島のシンボル「鬼岳」
翌日は朝から本格的に観光へ。まず五島・福江島のシンボル「鬼岳(おにだけ)」。鬼岳は全面が芝生に覆われた標高315mのなだらかな臼状の火山です。山頂までは駐車場から歩いて15分くらいで、比較的軽装でも大丈夫。山頂からは福江の市街地や上五島まで見渡せ、360度の絶景パノラマが楽しめます!心地よく吹き抜ける風、その爽快感は素晴らしいので、ぜひ体感してほしい癒やしのスポットです。
1日目に撮影した美しい夕景は、鬼岳の穏やかで開放的な雰囲気がよく伝わると思うので、動画もぜひ見てみてください!
- 住所
- 長崎県五島市上大津町
- 電話番号
- 0959-72-6111 (五島市役所)
黒い岩肌が続く海岸線「鐙瀬溶岩海岸」
続いて訪れたのは、鬼岳が噴火した際に流れ込み固まった溶岩が黒い岩肌となって続く海岸線と、亜熱帯植物が群生する南国のような光景が広がる鐙瀬(あぶんぜ)溶岩海岸。 五島列島の景観や動植物などの情報を展示や映像で紹介している「鐙瀬ビジターセンター」の駐車場に車を停めて遊歩道へ。遊歩道では木々をくぐり、岩の上を歩いたり。整備されてるとはいえそれなりに険しいので、スニーカーなどを履いていきましょう。
鐙瀬ビジターセンターからすぐの展望所からは、鬼岳や東シナ海に浮かぶ島々を眺めることができます。写真で見えるのは左から箕岳、臼岳。鬼岳、火岳、城岳とともに鬼岳火山群に数えられる火山です。
- 住所
- 長崎県五島市野々切町
- 電話番号
- 0959-73-6955(鐙瀬ビジターセンター)
真っ白な砂浜と青い海「大浜海岸」
お昼の前に、福江島の南部に位置する「大浜海岸」へ。真っ白な砂浜と遠浅の綺麗な青い海が目の前に広がります。干潮時の砂浜はとても広くて、駆け出したくなること間違いなしです! 福江島のビーチといえば、島の北西部にある高浜海水浴場や頓泊海水浴場が有名ですが、鬼岳や鐙瀬溶岩海岸から比較的近いので、併せて訪れるなら大浜海岸や香珠子海水浴場がおすすめです!
撮影は9月末だったので、海水浴のシーズンを少し過ぎていたからかもしれませんが、この「独り占め感!」が印象的でした。五島市の観光客数は、平成30年に過去最高(※1)を記録したそうですが、福江島は観光客で溢れているということはなく、贅沢に美しい自然を満喫することができますよ! ※1-五島市観光統計(PDF:1.9MB)調べ
五島を代表する教会「堂崎天主堂」
江戸時代から続いたキリシタン禁教令が解禁された後、五島に初めて建てられた天主堂である「堂崎天主堂」。海辺に佇む赤いレンガ造りのこの教会は、五島宣教の拠点。現在では、信仰の歴史を伝える資料が展示され、ミサも行われています。「祈りの島」とも呼ばれる五島列島の島々。間違いなく訪れたいスポットです。
堂崎天主堂の隣りには、優しい笑顔のおばあちゃんが迎えてくれるカフェ「BABY QOO」があります。シャーベットみたいなしゃりしゃりした食感の名物のチリンチリンアイスをいただきながら、コーヒーでホッとひと息。優しい気持ちになれるこのカフェはInstagramでも人気。気になったらチェックしてみてくださいね。
戸岐湾漁港で「筏(いかだ)釣り体験」
堂崎天主堂を後にして向かうのは、戸岐湾漁港。事前に予約しておいた筏(いかだ)釣りに挑戦します。ご存知ですか?五島列島は初心者から上級者まで楽しめる釣りの聖地なんです!今回挑戦した筏釣りとは、海の上に筏を浮かべて、そこから釣り糸をたらす天然の釣堀。10月くらいが釣りにはいいシーズンらしく、アジを中心に様々な魚を釣ることができます。 初心者でも大漁!たくさん釣れるので楽しいですが、同行してもらえる漁師さんに釣った魚をどうするか相談しておきましょう。居酒屋さんなどに事前に相談して、捌いてもらうという手もあります。
深い緑の山々に囲まれ、赤い戸岐大橋や奥浦漁業集落の家屋を見渡しながらの時間はまさに島時間。美しい景色の中、海の上で忙しい毎日を忘れるように、のんびりと過ごしてみませんか?
日本一美しいとも言われる「高浜海水浴場」
3日目の朝に向かったのは、福江島の北西にあり、日本一美しいとも言われる「高浜海水浴場」。緑に囲まれた白い砂浜と透明度の高い澄んだ海で知られ、新観光百選・日本の渚百選・日本の道百選・快水浴場百選にも選ばれています。波模様の砂は裸足で歩くのも気持ちいいです。 全国的にも有名で、夏のハイシーズンには多くの観光客で賑わいます。駐車場や休憩所、更衣室、シャワー室といった設備が整えられている上に、バナナボートやパラセーリング、シュノーケリングなどのマリンアクティビティを楽しむことができるそうです!日本一美しいと言われる海をアクティブに楽しんでみたいですね!ちなみに五島列島は長崎県を代表するサーフアイランド。サーフトリップにもおすすめです。
この美しい高浜海水浴場、近くの高台にある「魚籃観音展望所」からの見下ろすこともでき、その眺めは五島でも屈指の絶景です。写真が好きな方であれば、必ず抑えておきたいスポットですね! また、高浜海水浴場の前を走る国道384号線は、日本の道100選にも選ばれるほど景観豊か。起点の五島市富江町から時計回りに福江島をほぼ一周しているので、ドライブにも最適です。
- 電話番号
- 0959-84-3162 (五島市三井楽支所)
- 料金
- 桟敷料:大人(中学生以上)500円・小学生以下300円、シャワー3分200円、ロッカー100円
- 営業時間
- 〈桟敷〉7月13日~8月25日(9時~18時)
広大な白い砂浜が美しい「頓泊海水浴場」
高浜海水浴場から車で5分、高浜海水浴場とともに福江島を代表する「頓泊(とんとまり)海水浴場」があります。波も穏やかと言われ、地元の方に愛されるこのビーチはどこまでも遠浅で、干潮になると広大な砂浜が姿を現します。家族での海水浴に人気で、シャワーやトイレ、休憩所、駐車場もあります。
- 住所
- 長崎県五島市玉之浦町
- 電話番号
- 0959-87-2211
- 料金
- 桟敷料金:大人500円・子供300円、シャワー:3分間200円、ロッカー:100円、浮き輪などのレンタル有り
- 営業時間
- 海水浴場開設期:7月中旬~8月下旬(9時~17時)
日本で最初の霊泉地「井持浦教会とルルド」
美しい海に癒やされたら、島の西南、椿で有名な玉之浦町へ。玉之浦町には日本初のルルドを持つ「井持浦教会」があります。井持浦教会はフランス人宣教師ペルー神父の指導により造られた教会。1897年に建てられた時はレンガ造りでしたが、台風で倒壊してしまったため、1988年にコンクリート造りの教会になりました。
井持浦教会のルルドというのは、フランス南西部にある、奇跡の泉として名高い「ルルドの霊泉」を模したもの。1899年に島内の奇岩や珍石を集めて造られ、内部にはフランスから持ち込んだ聖母像も収められています。 霊水は本場のルルドの聖水が洞窟横の泉水に注ぎ入れたもので、全国から多くの巡礼者が訪れます。
自然のエネルギーを感じる「玉之浦のアコウの木」
井持浦教会から車で10分ほど北上して、長崎県の天然記念物に指定されている「玉之浦のアコウの木」へ。この木肌の美しい大きなアコウの木は大山祇神社の境内にあり、支柱根によるトンネルを形成する独特で複雑な形をしています。神社へお参りする際には、このトンネルをくぐり抜けます。
福江島には、この玉之浦のアコウの他にも、九州最大級と言われる樫ノ浦のアコウ巨木(県指定天然記念物)や富江小学校グランドのアコウの木(市指定天然記念物)があり、アコウの巨木巡りをするのも面白いかもしれませんね。
- 電話番号
- 0959-87-2211
断崖に建つ白亜の灯台「大瀬崎灯台」
福江島観光の最後に訪れたのが、福江島の西端、大瀬崎に建つ白亜の灯台「大瀬崎灯台」。五島列島を代表する観光の名所です。 灯台が立つ大瀬崎断崖は西海国立公園の特別地域に指定されていて、灯台とエメラルドグリーンの東シナ海を一望できる展望所があります。ハチクマなどの渡り鳥の中継地でもあり、野鳥の観察スポットとしても有名です。日本灯台50選に選ばれている他、九州本土で最後に夕陽が沈むこともあり、島の北西にある渕ノ元とともに、日本の夕陽百選にも選ばれています。
駐車場の近くには2つの展望所があり、どちらからも灯台を見渡すことができます。また、この大瀬崎灯台は遊歩道を歩くと、灯台まで歩いて行くことができます。モデルのさきちゃんは以前歩いたことがあるそうですが、起伏もありなかなか疲れたそうです!歩いてみたい場合は、しっかりと準備して、明るいうちに戻れるように考えておいたほうがいいですね。
自然の恵みがいっぱいの五島グルメ
四方を海で囲まれている五島。近海で獲れる魚介はとても新鮮!魚介の他にも、自然豊かな島で育てられた五島牛や五島豚、名物の五島うどんや長崎ちゃんぽんなど、美味しい料理が盛りだくさん!とても魅力的な五島グルメ。しっかり予定を立てて、何を食べるか決めて行きたいですね!
獲れたて新鮮な「刺身盛り」
豊かな海に育まれたお刺身は五島の味そのもの。これを食べないと始まらないですよね。九州では定番の「甘口醤油」でいただきます。季節によって獲れる魚は様々なので、おまかせで盛り合わせを注文するのがおすすめです。取材した9月末は、キビナ(キビナゴ)やハガツオが美味しい時期でした。また、五島はマグロの中でも最高級と言われる「クロマグロ」の若魚が獲れる漁場があるそうで、新鮮なマグロも食べてみたいですね!
五島で味わう「にぎり寿司」
五島の魚介はにぎり寿司でも食べてみたいもの。定番のネタに加えて、旬の地魚も握ってもらいたいですね。うに漁が解禁の5・6月には絶品のムラサキウニが食べられるらしいので、それも見逃せません。また、にぎり寿司ではありませんが、新鮮な真鯖を旨酢に漬け込んで作られる「鬼鯖鮨」はとても美味しく、お土産にも人気です!
名物「カットッポ(ハコフグ)の味噌焼き」
ハコフグのお腹を開いて内蔵を取り出し、肝と味噌を焼いた漁師料理。地元ではどちらかというと家庭料理だそうで、お酒のあてには最高です!
五島名産「キビナ(キビナゴ)」の田楽
五島でよく獲れる「キビナ(キビナゴ)」は、地元の方々に愛されている大衆魚。鮮度が命と言われるお刺身の他にも、網焼きや一夜干し、味噌田楽などでいただきます。野菜と一緒に煮た郷土料理「いり焼き」も美味しそうです。
日本三大うどんに数えられる「五島うどん」
五島産の椿油を塗り延ばしながら仕上げられる五島を代表する麺料理「五島うどん」。写真はグツグツと煮立った鍋から直接うどんを食べる「地獄炊き」。飛魚のだし(あごだし)やめんつゆと一緒に、卵に絡めて食べるのですが、ハマっちゃうほど美味しかったです!
長崎県といえば、やっぱり「長崎ちゃんぽん」
肉や魚介、野菜がたっぷりの長崎県を代表するソウルフード「長崎ちゃんぽん」は、もちろん五島でも食べることができます。本場の味をぜひ味わってみてください!地元の方々に愛される味噌ちゃんぽんはクセになる味!
幻の黒毛和牛「五島牛のステーキ」
幻の牛とも称される五島のブランド黒毛和牛「五島牛」。柔らかく、甘みが特徴で、ステーキ以外にもビーフシチュー、牛丼などで食べることもできます。また、五島牛だけではなく、五島豚も有名です!
地元のスーパーにも立ち寄ってみよう
地元のスーパーにはその土地ならではのものが売られているので、おみやげ探しなどにもおすすめ。どんなものが売られているか、見ているだけでも楽しいです。福江島で驚いたのは、写真のようにパンパンのキビナが200円台で売られていたこと!やっぱり魚介は安いんですね、羨ましい限りです!。
五島・福江島に移住した岡本さんにお話を聞いてみました
今回の取材で宿泊したのは、福江城跡(石田城跡)や武家屋敷近くにあるセレンディップホテル五島(SERENDIP HOTEL GOTO)。滞在中に大変お世話になった支配人の岡本さんは、五島へ移住した人のひとり。 五島を舞台に描かれた漫画「ばらかもん」の聖地巡礼の旅で五島に訪れ、出会った島の人々の優しさに触れたことがきっかけで何度も足を運ぶようになり、最終的に五島・福江島に移住することを決めたそうです。 「五島にというより、この人達とお酒を飲んだり話をしたりしたいと思ったことが移住した一番の理由」とおっしゃっていました。
今では日々、ホテルに訪れる方との出会いやふれあいが楽しいという岡本さん。トラブルばかりの取材を助けていただき、地元の方を紹介していただき、毎晩ご飯にも付き合っていただき、本当にお世話になりました。編集部は今では五島ロス、そして岡本さんロスです。また皆さんにお会いできる日を楽しみにしています! 五島市の公表によると、2018年4月から2019年3月の1年間で202人が移住するほどの人気の移住先だそうです。興味のある方は五島市移住定住促進サイトの「五島やけんよか!」をチェックしてみてくださいね。
癒しの島「五島」へ訪れてみませんか?
3泊4日での取材を終え、思い出すのは福江島の綺麗な海や鬼岳などの豊かな自然。堂崎教会などの島の歴史を感じさせる教会群。美味しい食事。なにもかも鮮明に思い出せるというのは、出会った人も含めて、それだけ素敵な島だったからなんだろうなと思います。 この記事がみなさんの訪れるきっかけや訪れた際の参考になりますように!
五島市観光物産課様よりコメントをいただきました!
五島では、ヤブ椿が群生しており、多くの椿油が生産されています。自然や歴史を堪能した後は、椿油を使ったエステやヘッドスパで癒されてみてはいかがでしょうか?皆様のご来島をお待ちしております。 公式HP 五島の島たび【公式HP】|きれいな画像と動画で五島を紹介
福江島観光のハイライトを動画で見よう
撮影協力:長崎県、五島市地域振興部観光物産課、長崎県フィルムコミッション、カトリック長崎大司教区、SERENDIP HOTEL GOTO、四季の味・奴、五島うま活、和風レストラン 望月、五島手延うどん おっどん亭(中本製麺)、一龍宝、エレナFC福江店│モデル:ながたさき
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