• 南まい

『進撃の巨人』のモデルと噂されるドイツのネルトリンゲンでは猫が職員として働いているって本当?

ネルトリンゲン
ドイツ・ロマンチック街道に位置するネルトリンゲンは、日本で大ヒットした漫画『進撃の巨人』のモデルになった街だと噂され注目を浴びています。ネルトリンゲンは約1500万年前に巨大隕石が落下によってできたクレーターの上に建てられた街で、直径約1kmの円形の街の周囲を外壁に囲まれた城塞都市です。「進撃の巨人」といえば、巨人と人類が存亡をかけて戦う物語で、街全体が壁に囲まれているという点や、屋根にある小窓などのデザインがアニメに登場する家と類似するということでファンの間で騒がれています。

 
ダニエルの塔
さらに、『進撃の巨人』では巨人の見張りの為に街中に塔が建てられていますが、ネルトリンゲンにも同じように街の中心には大きな塔があります。この塔は「ダニエル」と呼ばれる聖ゲオルク教会の塔で、90mの高さがあり、街のどこからでも見付けることができるシンボル的な存在です。

 
タワーマン
木造360段の塔の階段を登っていくと、上部には塔の番人タワーマンが常駐しています。ダニエル塔には中世以来、今でも当直の見張り番(タワーマン)がいて、夜中の22時から24時まで、30分おきに塔の頂上から「So, G’sell, so(さあ、仲間達よ!)」と大声で叫ぶんだそう。どこまでもアニメのようなお話ですが、ネルトリンゲンに宿泊すると、深夜、実際にこの声を聞くことができます。

 
猫の職員さん
そしてこの塔にはもうひとり、いやもう一匹、なんと猫の職員さんがいるのです。この猫の名前はヴェンデルシュタイン。彼女の主なお仕事は、教会に来るハトやネズミを追い払う事、そして塔に来た訪問者を歓迎しておもてなしする事です。ヴェンデルシュタインは塔の常勤スタッフとして市から認定されていて、塔の運営予算からお食事やふかふかの寝床をお給料代わりに与えられています。

 
ネルトリンゲン
ダニエル塔は1ユーロを支払うと誰でも登ることが可能で、上から見下ろすネルトリンゲンのオレンジ色の街並みが絶景です。息を切らして展望フロアまで登っていくと、働き者の猫職員さんと塔の番人タワーマンが優しく出迎えてくれますよ。

※情報は記事公開日時点のものになります。

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