フォトジェニックで面白い見どころ満載!! 石川県の「金沢21世紀美術館」を訪れよう!
金沢21世紀美術館は、「21美」との略称で知られる石川県金沢市にある美術館です。建物そのものがまるでアートのような、全体が“丸い形をした美術館”であることから、地元では「まるびぃ」との愛称でも親しまれています。
目次
金沢21世紀美術館はどういうところ?
建物のコンセプトは、「まちに開かれた公園のような美術館」。そのコンセプト通り金沢市の中心地にあり、茶室や託児室、オシャレなカフェレストランがあるなど、単なる美術館にとどまらないさまざまな施設を有しています。金沢駅から路線バスで約10分、まちバスなら約20分で到着するアクセスのよさも魅力的。来館者が年間250万人を超える、国内でも屈指の美術館です。今回は、そんな金沢21世紀美術館でおすすめの4つの展示作品をご紹介します。
プールを外からも中からも見られる!? 「スイミング・プール」
レアンドロ・エルリッヒ作「スイミング・プール」は、美術館の中でも人気の高い展示の1つ。建物内にある天井の開けた中庭に、ぽつんとプールが置かれています。水面は波打ち、プールによくある銀色の手すりが水中に伸びていて、どこからどう見ても本物のプールにしか見えません。ところが時折、そんなプールの水中に人影が現れます。
下から上を見上げると、水面を通して見える人影や空が波打って見え、入り込む日差しは揺らめき、まるで水中にいるような感覚に。服を着たまま水中に浮かんでいるようなトリック写真まで撮れちゃうんです。当たり前の常識を打ち壊し、プールの外の人と中の人の関わりを生み出してくれる作品です。
見れば見るほど謎が深まる「L'Origine du monde」
美術館内にある恒久展示作品の1つアニッシュ・カプーア作「L'Origine du monde」は「世界の起源」という意味で、ギュスターヴ・クールベの同名の絵画がもとになっています。展示室に入ると、壁の斜めになった一面に、縦に伸びた黒い楕円が浮かんでいるのが目に入ります。しかし近寄って目を凝らしても、その楕円は窪んでいるのか盛り上がっているのか、はたまた平面なのか、見れば見るほど分からなくなってしまうんです。私たちの視覚を混乱させ、思考が深い穴にはまってしまうような、一見シンプルなのに奥深い作品。実際どうなっているのか、真相は訪れてからのお楽しみですよ。
夜には一転、フォトジェニックなスポットに。「カラー・アクティヴィティ・ハウス」
オラファー・エリアソン作の野外展示「カラー・アクティヴィティ・ハウス」は、美術館を訪れると真っ先に見えてくる作品。色の三原色と言えばシアン・マゼンタ・イエローですが、この作品ではそれぞれの色のガラスの壁が渦巻き状に連なり、オブジェを形作っています。渦巻きの中は人が通り抜けられるようになっており、進むごとに3色の重なりが移り変わって、さまざまな色が姿を現してくれますよ。おすすめは日没から夜明けにかけての時間帯。渦巻きの中心にあるライトが点灯して、また違った雰囲気を醸し出します。写真を撮るなら日が沈むまで待ってみるのもいいかもしれませんね。
季節によって景色が変わる! 「緑の橋」
館内のガラスの廊下を囲むようにして広がっているのが、パトリック・ブラン作「緑の橋」です。植物学者でもあるブランが、石川県に自生する植物など約100種類を、場所によって日照環境の異なる壁で全体がうまく成長するように配置。美術館の中にもかからわず、色とりどりの花と鮮やかな緑が四季を通じて楽しめるようになっています。どんな花が咲いているのか探しながら廊下を歩けば、石川の自然に包まれているような気分に。歩き疲れたらここを訪れて、ぜひ癒されてくださいね。
金沢21世紀美術館を楽しむには?
金沢21世紀美術館は、館の中心である展覧会ゾーンと、そこを囲む交流ゾーンに分かれています。交流ゾーンは9:00~22:00まで、無料で「スイミング・プール」(上部)や「カラー・アクティヴィティ・ハウス」を見ることができます。展覧会ゾーンは10:00~18:00までで、恒久展示作品のほか定期的に変わる企画展や特別展の作品も見ることができます。チケットを購入する必要があり、展示作品ごとに写真撮影できるかどうか表示されているので、しっかりチェックして美術館を満喫してくださいね。
- 住所
- 石川県金沢市広坂1-2-1
- 営業時間
- 展覧会ゾーン/10:00~18:00(※金・土曜日は20:00まで)
交流ゾーン/9:00~22:00(※各施設で開室時間は異なる)
- 定休日
- 月曜日(※休日の場合は直後の平日)、年末年始
- 電話番号
- 076-220-2800
季節や時期によってさまざまな作品や景色を見せてくれるので、1度だけでなく何度も足を運びたくなる金沢21世紀美術館。写真撮影が許可されている展示もありますので、ぜひカメラを片手に楽しんでみてくださいね。
この記事は2018年3月20日に公開されたものを編集したものです。
※情報は記事公開日時点のものになります。