• 南まい

恐ろしき美への執念!エチオピアの少数民族ムルシ族女性の血のにじむ努力とは?

エチオピア ジンカ

エチオピア南部のケニア国境にも近いジンカの町。ここでは週に一度、周辺の村から少数民族がたくさん集まって大きな市場が開催されます。エチオピアの少数民族の数は80以上と言われていますが、その中でも一番インパクトの大きい民族は「ムルシ族」でしょう。

エチオピア ムルシ族

この民族の女性の風貌は特に独特で奇抜!思春期の15から16歳くらいになると下唇の内側をざっくり切り、その穴をどんどん広げていって、穴の内側に土器のお皿をはめ込みます。お皿は大きいほど美しいとされていて、この皿の大きさによって女性の価値は上がり、結婚の時に結納に交される牛の数も変わってくるんだそう。 ずっとお皿をはめているわけではなく、普段は大きく穴の開いた唇をつり革のようにぶらーんとさせて生活しています。私が実際会った時も、そのベろんと垂れ下がった唇をびろびろと指でいじって遊んでいました。一緒に写真撮って!そうお願いして約20円のチップを渡すと、初めて懐からお皿が登場。よっこいしょとお皿をはめてくれます。写真を撮る時には服をずらして片方の胸を見せてくれたり、意外とサービス精神も旺盛な彼女たち。撮り終わるとすぐさま唇からお皿をはずしていました。

エチオピア ムルシ族

でもそんな彼女たち、なんだかすごく・・・痛そう!お皿はギリギリサイズのものをはめ込むので、近くで見ると少し血の出たような跡などが見えます。ムルシ族も産まれた時は普通の体。そこから徐々につり革サイズにまで穴を広げるなんて、考えただけでも恐怖!まさに美への執念からの血のにじむ努力ですよね。 現在はエチオピア政府が「不衛生で現代にそぐわない」との理由で廃止しようとしているので、ムルシ族の独特の風習は数年後にはなくなってしまうかもしれません。

 

※情報は記事公開日時点のものになります。

510日間100ヶ所以上の世界遺産を周って世界一周しました! 女ひとり旅本「独女世界放浪記」(ポプラ社)を出版後、 NHK BS1「エルムンド」海外レポーターとして約70日間の世界二周目も達成! 現在は添乗員として月の半分以上を海外で過ごしています。訪問国数80カ国以上。