群馬県・四万温泉にあるレトロな温泉宿「積善館」 重要文化財の建築に心ときめく温泉旅
群馬県四万(しま)温泉にある「積善館」は、群馬県重要文化財の「本館」、国登録文化財の「山荘」、贅と心づくしを味わえる「佳松亭」の3館からなる温泉旅館です。その歴史はなんと江戸時代の開業より300年以上続いています。昔ながらの湯治スタイルが楽しめる「積善館」の魅力をご紹介します。
積善館のある四万温泉はどんなところ?
四万温泉は、群馬県吾妻郡中之条町にある温泉郷で、上信越高原国立公園の標高700mの高地に位置し四万川の上流に三方を山に囲まれています。“四万もの病を治してくれるほどの湯”ということからこの名がついたと言われています。泉質は「ナトリウム・カルシウム塩化物硫酸塩温泉」で、草津、伊香保とともに上毛三名湯に数えられていて、昭和29年には日本で最初の国民保養温泉地に指定されています。
歴史ある木造建築を心ゆくまで堪能したい!
積善館の本館は元禄4年に建てられた日本最古の木造湯宿建築と伝えられており、群馬県重要文化財に指定されています。本館では、昔ながらの湯治スタイルをとっており、部屋の案内やふとんの上げ下ろしのサービスはなく、お食事もお弁当形式となっています。
国の有形文化財と県の近代遺産に登録されている桃山様式の「山荘」では、四季替り会席のお食事と昭和の栄華が感じられるお部屋を楽しめます。特に山荘角部屋の「時の貴賓室」は、次の間付きでより開放感を感じられます。
奥の高台に位置する「佳松亭」では、露天風呂付き「プレミアム迎賓室」や老松の眺めが美しい「貴賓室」があり、さらに贅沢なひとときを味わえます。
「積善館」のお風呂で大正浪漫を感じよう!!
積善館のお風呂は、「元禄の湯」「杜の湯」「山荘の湯」の3つ。特に「元禄の湯」は昭和5年に建てられたもので、モダンな洋風ホールのように作られておりとてもおしゃれです。タイル張りの床に5つの石造りの浴槽が並び直接、湯舟からかけ流しで使う大浴場となっており、アーチ型の大きい窓は温泉とは思えないほど洗練されていて、大正浪漫(ロマン)を感じられるお風呂となっています。
「杜の湯」は、自然林の木々に囲まれた露天風呂と大浴場で、「山荘の湯」は家族風呂として利用できるお風呂です。お風呂と休憩がセットになった日帰りプランも用意されているので、泊まる時間がないという方でも楽しめますよ。
多くの旅館がある四万温泉ですが、特におすすめと言えるのがここ「積善館」。ぜひ温泉旅行がしたくなったら、候補にしてみてくださいね。
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