熊本県・山鹿で芝居小屋「八千代座」とレトロな町並みを楽しもう!
熊本県山鹿の芝居小屋「八千代座」をご存じですか? 江戸時代の建築様式で造られた築100年の建物で、重要文化財に指定されています。八千代座と共に、豊前街道の宿場町として栄えた山鹿の情緒ある町並みをご紹介します。
山鹿が誇る「八千代座」とは?
熊本市中心部から車で北へ約1時間のところにある山鹿市山鹿。江戸時代の伝統的な様式を今に伝える芝居小屋「八千代座」を中心に、情緒ある町並みが広がります。 そんな八千代座は明治43年に、山鹿の実業家“旦那衆”の尽力と、江戸時代の建築様式を受け継いだ職人たちが、その技を結集して築き上げたと伝わります。昭和40年代になると娯楽の多様化で閉鎖状態が続いて建物も老朽化が進みましたが、八千代座の賑わいを知る地元のお年寄りたちが中心となって復興運動を展開し、昭和63年に重要文化財に指定されました。 現在では坂東玉三郎や市川海老蔵、中村獅童といった、名だたる歌舞伎役者たちが舞台に立っています。
八千代座は瓦屋根のどっしりとした木造2階建てで、内部は四角に区切られた枡席や桟敷席、廻し舞台、演目の見せ場が繰り広げられる花道やスッポン、セリなど江戸時代の歌舞伎劇場の典型的な造りを残しています。また、天井には近代文化の始まりを感じさせる真鍮製のシャンデリア、八千代座を造った旦那衆の店の当時の広告画があります。 公演日以外は内部が公開されており、客席のほか楽屋や舞台、奈落まで見学できるのでぜひ訪れてみてください。
- 住所
- 熊本県山鹿市山鹿1499
- 見学営業時間
- 9:00~18:00
- 定休日
- 第2水曜日、12月29日~1月1日
- 見学料
- 一般(高校生以上)/530円、小・中学生/270円
- 電話番号
- 0968-44-4004
- HP
- 八千代座
山鹿の見どころは?
江戸時代から豊前街道の宿場町として栄えた山鹿には、八千代座以外にも当時の面影を残す古い家屋が建ち並び、国指定の伝統工芸品「山鹿灯籠」を展示している山鹿灯籠民芸館、明治時代から続く酒蔵に、九州最大級の木造温泉など、見どころがたくさんあります。
山鹿灯籠民芸館
山鹿の伝統工芸品である和紙と少量ののりだけで作られる“山鹿灯籠”は、その繊細さと美しさから和紙工芸の極致と評されます。「山鹿灯籠民芸館」では山鹿灯籠の名作の展示や、灯籠師と呼ばれる灯籠を作る職人の制作実演を見学できます。
山鹿灯籠祭り
毎年8月15、16日は「山鹿灯籠祭り」が開催されています。町全体が山鹿灯籠に彩られる、夏の風物詩です。夜には千人の女性が頭の上に山鹿灯籠を乗せて一同に踊る「千人灯籠踊り」は、九州を代表する幻想的な雰囲気です。
千代の園酒造
阿蘇山麓から湧き出る伏流水に育まれた良質な米で作る地酒が話題の老舗蔵元「千代の園酒造」もおすすめです。創業120年、元は米問屋だったことから原材料の米こだわって酒造りをしています。敷地内には酒造資料館があり、日本酒の試飲もできます。
- 住所
- 熊本県山鹿市山鹿1782
- 電話番号
- 月~金曜日/0968-43-2161、土・日曜日・祝日/0968-43-2162
- 営業時間
- 月~金曜日/8:00~18:00、土・日曜日・祝日/9:00~16:30
- 定休日
- 1月1日~4日
- 電話番号
- 0968-43-2161
- HP
- 千代の園酒造
山鹿温泉 さくら湯
山鹿市を訪れたら温泉も楽しんでみてはいかがですか? 入浴は散策途中に立ち寄りやすい「山鹿温泉 さくら湯」がおすすめです。江戸時代から山鹿温泉の元湯として市民の生活に密着した温泉でした。昭和48年に一度は取り壊されましたが、平成23年に昭和の面影を再現した九州最大級の木造温泉として甦り、再び市民に親しまれています。
- 住所
- 熊本県山鹿市山鹿1-1
- 開館時間
- 6:00~24:00(最終入館 16:30)
- 休館日
- 毎月第3水曜日(祝日の場合は翌平日)
- 入湯料
- 大人(中学生以上)/350円、子ども(3歳~小学生)/150円
- 電話番号
- 0968-43-3326
- HP
- 山鹿温泉さくら湯
山鹿へのアクセス
山鹿へ公共交通機関を利用して行く場合、「山鹿バスセンター」が最寄りです。熊本駅から九州産交バスに乗車し約90分、または福岡方面から行く場合は九州新幹線 新玉名駅から九州産交バスに乗車して約50分です。 車を利用する場合は、菊水I.C.から約15分です。
ぜひ山鹿を訪れて、レトロな町歩きと八千代座見学を楽しんでみてください。
この記事は2018年7月29日に公開されたものを編集したものです。
※情報は記事公開日時点のものになります。